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2050年の「新しい本」をSFプロトタイピング

本SFコンテンツは、東京大学大学院情報学環に開設された講談社・メディアドゥ新しい本寄付講座の一貫として実践された「SFプロトタイピングWS(Bチーム)」での議論をもとに、東京大学の院生や講座関係者メンバーが執筆した短編SF小説・SF論文をまとめたオムニバス作品です。

ゲスト講師
新進気鋭のSF作家・樋口恭介先生

本コンテンツを制作したチームは、教育学・建築学・情報学・メディアアート・出版など、専門も年齢・バックグラウンドも多様なメンバーで構成されています。 そんなメンバーに新進気鋭のSF作家・樋口恭介先生が講師として加わり、樋口先生の助言・ファシリテートのもと作品制作が進められました。
新しい本について考えていたら、新しい本について考えている軌跡自体を本にしたい、ということになったのですが、本というものの持つ機能について思いをめぐらせてみると、そもそも現実で起きつつあるできごとや体験について、自分以外の誰かに届けるためにその形式をとっているものを指すのだなと気づかされ、何ヶ月か(もう忘れた)にわたって、誰しもに公開されたウェブサイトと誰しもを招待可能なDiscordというテキストコミュニケーションを前提とするツールを用いて、ときにリアルタイムに、ときに過去ログを参照しながら進められてきた、このワークショップ自体がもしかしたら一つの「新しい本」の読書体験だったのかもしれないな、となんとなく座りのよろしいまとめのようにまとめることもできうるような気がいたしました。

つまり、古いものであれ新しいものであれ、本とは一つの場なのであると、これを書きながら知ったのです。この「古い本」を始まりの場として、新たな「新しい本」という場が生まれていくことを、心より願っております。 ( ーー 樋口恭介 )

著者紹介

WSでの議論

WSでは各自の描く「新しい本」のあり方をもとにSFプロトタイピングの視点から議論を展開し、本を媒介とした社会や他者との繋がりセレンディピティ、本を取り巻く空間や物体である本棚への眼差しの再構築、本や本棚的な何かを街・都市機能に拡張させる試みがなされました。

SFプロトタイピングを通して紡ぎ出された「新しい本」をめぐる小説・論文集をぜひご笑覧ください。

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